第34期順位戦B級リポート

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最終節(12月7・8日/東京)

 師走の大一番は来週のA級戦,順位戦の一番長い日だが,B級の最終節も,来期のA級をかけた大事な戦いには違いない。開始時の成績は期首順位順に,石川4昇,山内1昇,安居△3,岩沢±0,大貝△2,小宮山△3,西尾3昇,高島7昇,山田△5。残り9回戦,各人1回ずつ抜け番があるので,都合8回ずつ対局がある。上位2名がA級へ昇級なので,高島は崩れなければほぼ当確。あとは石川、西尾の両者に加えて,山内、岩沢がどこまで絡めるかが観戦するときのポイントになりそう。



【39回戦D卓】山内(1昇)石川(4昇)山田(△5)岩沢(±0)

 開局から岩沢7・14,山内5・10,山田6オールなどアガリが続いたが,長打が出たのが東3局その2,をアンカンしてテンパイの岩沢が,高めのイーペイコウを引いて20・40。その後山内が12(←石川),10オールとトップめの岩沢に詰め寄り,点差は岩沢81→山内71→山田07→石川で迎えた南4局(ドラ)。20・40条件の山内の4巡目,

 ツモときたこの手牌で,打? いやまあ,確かにホンイチはあるけど,タンピンにイーペイコウを絡めてリーチツモも悪くないのではないだろうか。さらに言えば,この前巡,前々巡とと払っている。手牌をパンパンにしたくないとはいえ,淡泊な印象を受ける。

 結局ツモでテンパイを組むものの,ツモで今度はアガラズ? これこそわからない。12のテンパイを組んだのならば,石川ラスで十分ということではないのか。不可解な打牌であったが,事件はおきず流局。

 なお、石川は南3局,オヤ・山田のときに,のカンのツモイーペイコウを最終ツモで引くも,テンパイが遅かったからか,それとも待ちに自信がなかったからかヤミテンの5・10。ラス抜けまで07差を残してしまったことが,結果的にラスにつながってしまった。まあ結果論ですけどね。

(◎岩沢/●石川)

【39回戦C卓】大貝(△2)安居(△3)西尾(3昇)小宮山(△3)

 東1局の安居のリーチは不発。その後小宮山がピンフドラ1を安居から直撃してリーチ棒も奪取しトップめ。小宮山+30安居△30で南場へ。

 ところが南場に入って,西尾が12(←大貝),5・10のアガリで小宮山より07差上のトップ目に。南3局は,小宮山が手牌と捨て牌に合わせてコーツを5種類作る逸機があり,小宮山も売り切れたかと思ったらそんなことはなく,南4局その1では安居からピンフドラ1の30,その2では安居のラス抜けリーチ(高めサンショク)をよそに,ドラアンコの素っタンキを引きアガる。

 その3,小宮山-西尾は193差。11巡目,

 こんな手牌が西尾の許に。しかしツモるのはの隣の牌ばかり。「リャンメンにしてフリテンのツモ倍リーチを打っていたらアガリがあったけどねえ」とは西尾。惜しくも流局。

(◎小宮山/●安居)

【40回戦C卓】小宮山(△2)大貝(△2)岩沢(1昇)山田(△5)

 幸先よくトップを取った小宮山だが開局山田に28を放銃。そのあと岩沢と大貝が7・14を引いて,あれ?3人仲良く+14浮いて東4局へ。このまま小宮山がリーチ棒出して終わらないかしらん(供託のリーチ棒を3人でどうやって分ける?),といささか不謹慎なことを考えていたら,小宮山がここから奮起した。

 まずは東4局(ドラ)。8巡目にリーチを掛け,ピンフドラ2のテンパイが入った大貝から16。南1局のオヤ番時こそ大貝が岩沢から12をアガるものの,南2局に6巡目の山田のポン(テンパイ)を受けて,同巡テンパイ即リーチ(北家)。

 山田の待ちも決して薄くはないのに,山田がツモるのは,小宮山の無スジばかり。腹を括って無スジを5枚も飛ばしたが,6枚目がでまたも16。

 続いては南3局。2巡目にリーチ,即ツモ。アンコが2つあって7・14。とうとうトップめに躍り出た(小宮山15→大貝12→山田03→岩沢)。1半荘でリーチ3回すべて成功させるなんてかなり珍しくないだろうか(ドラが1つもないところがまたなんとも…)。

 南4局はラスオヤの山田が早々とコクシイーシャンテン,ラスめ岩沢にドラアンコのテンパイと,小宮山もかなり苦労していたが,山田が岩沢の圧力に屈してオリを見せ,これで小宮山も楽になってどうにか流局,2連勝。

(◎小宮山/●岩沢)

【40回戦D卓】西尾(3昇)山内(1昇)高島(7昇)安居(△4)

 東1局は高島のチャンタのチー(テンパイ)に呼応して,山内がピンフドラ1でリーチ,西尾がつかまり40。東2局は西尾のタンヤオドラ2の仕掛けに注目が集まるなかで,こっそりとドラ1のテンパイを入れたのはオヤ・山内。直前に安居が打っているカンの待ちに,高島が飛びこみ42。好調なところを見せる。

 ラスめに落ちた高島だが,南1局に西尾から16の直撃に成功,ラスめから脱出した。

 南2局(ドラ),高島のポン(テンパイ)に対して,7巡目に西尾がリーチ。

 ツモアガリも十分見込める待ちであったが,安居からが出て不服そうにアガリを宣した。不服そう? 理由はもちろん,高島をラスにしたいため。安居から28では,山内108→高島02→西尾・安居の並びになってしまうので,次局もう一回アガらなければ高島をラスにするのは難しい。

 西尾の執念が上回ったか,南3局に4・8で高島を安居と02差のラスめに落とすと,オーラスは安居を守るためにポンテンをとったもののツモってもアガラズ。老獪なところをみせた。

(◎山内/●高島)


 ここまでの成績は期首順位順に,石川3昇,山内2昇,安居△4,岩沢±0,大貝△2,小宮山△1,西尾3昇,高島6昇,山田△5。西尾の狙いは,高島が昇級戦線に巻き込まれること。残り7戦,まだまだ安泰ではない。



【41回戦C卓】大貝(△2)高島(6昇)山内(2昇)山田(△5)

 東3局に山田5・10,東4局に高島12(←大貝)の動きだけで迎えた南3局(ドラ),並びは山田13→高島17→山内07→大貝。高島,6巡目に,

からを叩く。12出アガリではコンマ1足りないが,ツモと首尾よく逆転。オーラスは山内をラスにするチートイツをアガり,会心のトップ。

(◎高島/●山内)

【41回戦D卓】安居(△4)石川(3昇)小宮山(△1)岩沢(±0)

 開局,メンゼンツモドラ2の10・20と好調小宮山。1度は石川にかわされるも,南2局その2でこんな80を安居から。

すわ小宮山3連勝か,と思われたのだが,南3局,安居が8巡目にリーチ。16巡目に引きアガったのはドラ2のチートイツで30・60。待ち牌のはリーチ直前に上家の岩沢が打っており,リーチがなければこれに飛び込んでいたのは下家でが浮いていた石川だったかも。

 小宮山がオヤカブリで石川との点差が76から46に。石川,このワンチャンスをキッチリ生かし,オーラス,メンゼンツモドラ2の10・20で綺麗に差しきった。

(◎石川/●岩沢)

【42回戦C卓】安居(△4)西尾(3昇)山田(△5)岩沢(△1)

 そろそろスパートしなければならない山田,東2局(ドラ)は

 こんな4メンチャンでもリーチせず,どっしりと構え安居から40を撃ち取る。西尾の一ト役ホンイチ10・20でいったんトップめを譲るも,南1局(ドラ)に山田が再逆転。岩沢の遠い仕掛けを受けて,7巡目にリーチ。
 オヤ・安居も9巡目に追い付きリーチ。
 結果は安居がを掴んで80。これで山田もようやく,と思ったのだが,岩沢が南3局(ドラ)で再々逆転。
 オーラス(ドラ),岩沢05→山田55→西尾159→安居。オヤ・岩沢まで60差の西尾が,タンヤオ含みのドラ2で10巡目に打でリーチを打つ。
 下家の山田,
 この形から,ツモ山に手を伸ばすと西尾が羨む。当然のツモ切りだが,西尾も岩沢を捲れないので見逃さざるをえない。さて,西尾のイッパツめのツモは,そう,山田があか抜けないチーテンを取っていれば即決だったわけだ。そして山田のツモはでカンのテンパイ,残念一手遅れとなった。それでも山田がカンのまま頑張っていればアガリがあったのだが,終盤ツモでカンにマチを変えてしまい,アガることはかなわず。西尾もツモれずで結局流局,岩沢,なんとか逃げ切った。

(◎岩沢/●安居)

【42回戦D卓】高島(7昇)小宮山(△1)大貝(△2)石川(4昇)

 東2局に16を放銃してラスめの石川,マンガンクラスのテンパイは何回も入るが,いっこうにアガれない。焦れたわけでもないだろうが,南2局にオヤ小宮山のタンヤオサンショク78に飛び込んでしまう。またしてもトップ目に立つ小宮山。ところが南2局その2(ドラ),小宮山の下家大貝が,チー,チーとタンヤオっぽい2フーロ。ここに小宮山がを打つと大貝から声がかかり,開けられた手牌は彼にしてはかなり珍しい,バックのドラアンコ。これが決まり手となって,大貝嬉しいトップ。

(◎大貝/●石川)

【43回戦C卓】西尾(3昇)山田(△5)高島(7昇)小宮山(△1)

 南2局,高島のトップめを捲りたい西尾が1枚押した牌が,ラス目小宮山のタンヤオドラ2の52に捕まり,痛い1敗。高島は南1局の7・14だけでトップ,これで8昇。

(◎高島/●西尾)

【43回戦D卓】山内(1昇)大貝(△1)石川(3昇)安居(△5)

 東1局のリーチ宣言牌が42放銃の安居(→山内),その2(ドラ)では

をリーチで引きアガり,流局を挟んだ東3局(ドラ)では,
 
をまたもリーチで引いて,20・40の連発。これで安居136→山内22→大貝20→石川の並びに。
 東4局(ドラ),オヤ・安居との点差を詰めたいはずの山内の5巡目,
 ここから安居が打ってきたをポンして打!?おもわず(この手牌が20で終わってしまうとはね…)と思ってしまった。結局,石川からリーチ後にが出て,30の収入にはなったのだが…。南1局(ドラ)のオヤでも,安居が2フーロして手牌を短くしてくれているところで,打でテンパイのこの手牌を,
 なぜかヤミテンのままツモアガリ。うーん,もったいないというか,なんというか。勝負ドコロはまだ先にあると見ているのか。
 だが山内の追い上げもここまで。その2は安居がペンチャンとシャンポンの選択を間違うことなく3・6を引いて山内のオヤを落とし,オーラスものアンコを手に早々に2フーロテンパイ。石川のラス抜けリーチが入るものの,流局して安居,星を一つ戻した。石川は痛い連敗。

(◎安居/●石川)
※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※
(記・安田健次郎)

第34期順位戦B級 最終節 星取表 (12月7・8日/東京)

選手名
開始前
39回戦
40回戦
41回戦
42回戦
43回戦
44回戦
45回戦
46回戦
47回戦
終了時
順位
石川 稔也
4昇
D 
===
D 
D 
D 
D 
C 
C 
C 
1昇
3
山内 啓介
1昇
D 
D 
C 
===
D 
C 
D 
D 
C 
1昇
4
安居 嘉康
△3
C 
D 
D 
C 
D 
D 
===
C 
D 
△3
8
岩沢 和利
±0
D 
C 
D 
C 
===
D 
D 
D 
D 
±0
5
大貝 博美
△2
C 
C 
C 
D 
D 
===
C 
D 
D 
△1
7
小宮山 勤
△3
C 
C 
D 
D 
C 
C 
D 
===
C 
±0
6
西尾  剛
3昇
C 
D 
===
C 
C 
D 
C 
D 
C 
3昇
2
高島  努
7昇
===
D 
C 
D 
C 
D 
D 
C 
D 
6昇
1
山田 史佳
△5
D 
C 
C 
C 
C 
C 
C 
C 
===
△5
9
◆昇級=高島・西尾/降級点=安居・山田・亀井         立会人:安田健次郎/愛澤 圭次

第4節(10月5・6日/東京)


 開幕以来、独走状態が続いている高島だが、第3節に昇を伸ばした石川と西尾が迫ってきた。高島はこのまま混戦に持ち込まれてしまうのか、再び突き放すことができるのかに注目だ。

【29回戦C卓】高島(6昇)山内(±0)石川(3昇)小宮山(±0)

 山内が40オールで先制したあとの高島、東3局は6巡目に

とサンショク丸見えの手牌だが、河にはすでにのターツが並んでいることからも無理してアガる気はなかったようだ。結局、手を目いっぱい広げずにを温存できたおかげで石川のアガリを阻止している。一転してアガリが見込めるとふめば一直線にものにする。


 東4局、石川から28

 南1局、40オール

 

  むざむざ高島にトップラスを食わされるわけにはいかない石川は南3局に山内から出たロン牌を見逃し、合わせた高島から直撃し、高島06→山内150→石川10→小宮山。ラス目を脱したとはいえ、山内をサポートするにはもう一丁加点したい石川だったが、その2は小宮山に2つポンされると撤退を余儀なくされ、ここままの点差で南4局に突入。山内の10巡目、

ここにが出てチーテンを取れるわけだが、山内の選択はで鳴いてイッツーの嵌。石川はこの仕掛けにを打てず自力での高島討ちは断念し、山内がアガってくれることを願うも流局。

(◎高島/●小宮山)


【30回戦C卓】高島(7昇)山田(△3)西尾(3昇)安居(△4)

 抜け番のあいだに高島との差が開いた西尾、東1局にチートイツドラ2を高島から直撃するとそのままの並びで終了。今期ラクラクとラス抜けに成功してきた高島だったが、今回だけは反撃の糸口がつかめぬまま抑え込まれ、西尾に気分よくトップラスを決められた。

(◎西尾/●高島)


【32回戦C卓】山内(±0)高島(6昇)大貝(△1)西尾(4昇)

 31回戦をバーにまとめた高島が東3局で30・60

 その後細かいアガリをはさんで迎えた南2局で、山内がこの仕掛け。

 

 3着めの西尾と3差の山内としては、4昇と迫ってきた西尾をラスにすべく高島がアガらせてくれるだろうと思っていたようだが、当の高島は他2者と同様にがっちりガード。当てが外れた山内は、単に局をつぶして自らの首を絞める結果に憮然の表情。結局、大貝の反撃にあいながらも無駄な失点を避ける作戦が功を奏し、高島が僅差でトップになった。

(◎高島/●山内)


【32回戦D卓】山田(△4)石川(4昇)岩沢(△2)小宮山(△2)

 もう一人の追手石川は東2局に小宮山から120、連勝で一気に高島に詰め寄るかというムードも一瞬、その2で自ら水を差してしまう。ドラのアンコの岩沢の仕掛けに対して簡単に80を献上。その後も岩沢にアガり倒されて痛い取りこぼし。

(◎岩沢/●小宮山)


【33回戦D卓】高島(7昇)大貝(△1)安居(△4)小宮山(△3)

 小刻みなツモアガリ7度の応酬で南3局を迎えての点差が、大貝04→安居09→高島38→小宮山。一つ仕掛けてアンコドラ1テンパイの高島はをアンカンせずに、押し返してきた安居から20の出アガリでとりあえずのトップめに立つ。南4局、ポンテンのオヤ小宮山に対し、安居がピンフドラ1をリーチ。ほどなく小宮山から出アガリきっちり逆転。

(◎安居/●小宮山)


【33回戦C卓】西尾(4昇)石川(4昇)山田(△4)山内(△1)

 40・80で先行した山内に石川が東2局のオヤ番で怒涛の3連続ツモで04差まで迫るも、東4局、山内に60オールで突き放されるとそこまで。結局、初日を終えて石川・西尾ともに1昇上乗せするも高島との差を縮めることはできず。今回のトップで±0に戻した山内はなんとか望みをつないだか?

(◎山内/●山田)

※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※


【34回戦C卓】大貝(△1)石川(4昇)高島(7昇)安居(△3)
 大貝が東1局に10オールで先行も,東2局その2でチートイツドラ2の96をジャストタイミングで石川に打ち上げラス目に。
第4節ともなれば条件戦。東3局,タンピンテンパイの石川,上家の大貝からのロン牌を悠然と見逃し,即下家の高島から討ち取る。たかだか20だが,高島にとっては常に疑心暗鬼にならざるを得ない。東4局も,石川がラス目大貝のツモ番を増やそうと,終盤に食い仕掛けた。ところが今回は大失敗。高島に好牌を送ったあげく16・32を引かれる。これで点差は石川100→高島76→安居40→大貝となり,石川も高島ラスなどといってはいられない。
結局,南場は石川12←高島,安居24←大貝の動きだけで終了。南4局その2は,ラス抜けにはマンツモが必要な大貝が,絶テンかに見えたペンのイッツーリーチを12巡目に放つも,当のは高島のもとに流れて流局。

(◎石川/●大貝)


【34回戦D卓】小宮山(△4)山田(△5)山内(±0)岩沢(△1)
 東3局。山内の打ったに南家の小宮山から声が。開かれた手牌はのシャンポン,それにアンコが3つ。
南場に入ってから10・20,32出アガリと,岩沢が02差で小宮山をかわしてオーラスを迎えた。ここでマンツモでもラス抜け出来ない(102差)山内が取った戦略は,岩沢のトップを阻止すること。3・6のアガラスで岩沢にオヤカブリをさせた。現在対局している9名のうち,下位3名に付けられる降級点。山内にしてみれば,岩沢とのトップラスで順位が下がるよりは,小宮山トップのほうがまだ良しと考えたか。

(◎小宮山/●山内)


【35回戦C卓】小宮山(△3)大貝(△2)西尾(4昇)山田(△5)
 東1局(ドラ),

からを打ってテンパイのオヤ・小宮山。即を引いて60オールを逃すも,大貝からが出て120。さて,どうなりますか,と思ったのですが,結局並びはこのまま。どうにもなりませんでした。細かいアガリがひとつふたつあっただけで,盤石のトップ。
(◎小宮山/●大貝)


【35回戦D卓】岩沢(△1)石川(5昇)安居(△3)高島(7昇)
 石川がタンヤオドラ1の20オールで先行も,高島に40を,それも最終打牌で放銃してしまうなど,冴えない感じ。
東3局(ドラ),岩沢のトイトイ2フーロに安居が,

でリーチ。首尾よく引いて40オール。
 ツモられただけのラスめ岩沢が,東4局にタンヤオ・イーペイコーのマンツモリーチ。これは流れたものの,南2局にオヤ・石川が高島からチートイツをアガり,高島-岩沢は26差に。岩沢,南3局には40のテンパイを組むものの,最後の待ち取りでリャンカンの選択で裏目を食い,オーラスも6巡目に28のテンパイが入ったが,待ちが悪くアガリには至らず。石川も高島ラスのほうが良いと,岩沢を手伝っていたのだが,最後は安居がアガって終戦。
(◎安居/●岩沢)

ここまでのスコアは上から高島7昇石川5昇西尾4昇。離れて△1が山内。△2が安居・岩沢・小宮山。△3が大貝,△5が山田。


【36回戦C卓】小宮山(△2)岩沢(△2)高島(7昇)西尾(4昇)
 西尾5・10,小宮山16(←岩沢)で迎えた東3局,岩沢がポン,ポン,チーと3フーロ。鳴かせたのはすべて上家小宮山。その小宮山,テンパイ打牌のドラで40の放銃。最後まで面倒をみた格好になった。
 小宮山,ラス目脱出をはかるため南1局から3局連続リーチ。そのリーチ棒を岩沢が南3局に「ごちそうさま!」とばかりに回収して西尾を捲った。小宮山,オーラスはリーチ棒が祟ってマンツモでも届かない点差に。

(◎岩沢/●小宮山)


【36回戦D卓】安居(△2)大貝(△3)石川(5昇)山内(△1)
 安居が東2局にチートイツドラ2を引いて先行,東3局は山内がピンフドラ1の20を石川から。石川・大貝同点3着目の東4局(ドラ),大貝が4巡目にラス落ちリーチ。石川がアンコで抵抗するも,無事引きアガった大貝の手の内には当然のようにドラが2枚。

 大貝が安居からデバサイのピンフ12でとうとうトップ目に。南2局のオヤ番も無事流局させ,04差を最後まで守れるか?
オーラスは大貝と安居のアガリ競争。大貝2フーロで早々とテンパイ。安居もダブアンコで追い付くも,肚を括って安居の無筋をとばした大貝の勝ち。
(◎大貝/●石川)


【37回戦C卓】西尾(4昇)安居(△2)岩沢(△1)山内(△1)
 東1局,西尾がトイトイで2フーロのところに,安居が16巡目にドラのシャンポンリーチ。これは流れたが,この後16,8オール,3・6,18,5・10,6オール,6オール,4・8,5・10と小さいながらもアガリが頻発。
 南4局を迎えて点差は安居16→山内27→岩沢14→西尾。出ました今回の半荘の最長不倒,山内のピンフツモドラ1,14オール! その2はラスめ西尾がリーチ,西尾のリーチ棒で5・10がOKになった安居がチーテンと,山内・岩沢にとっては寒い時間になったが,流局。

(◎山内/●西尾)


【37回戦D卓】山田(△5)大貝(△2)石川(4昇)高島(7昇)
 大貝がタンヤオツモ5・10,ピンフドラ1の20とリードを広げるものの,石川が南1局に1フーロのイッツードラ2を引いて逆転。大貝も負けじと南2局のオヤ番でピンフドラ1を最終ツモでひきアガリ。山田・高島は05差で高島がラス目。
 南2局その2にひとつポンと動いた高島,すぐに手牌を開いたが,門風のがアンコにドラのがトイツで13・26。「こんな簡単にラス抜けするなんて」と大貝。なんとも複雑な顔つき。 南3局は流れ,オーラス,ラス抜けまで60の山田が,ツモ1回を残しているリーチときた。ラスオヤは高島。
 最後のツモをまさか,といった感じで引き寄せた山田,いっぱいいっぱいのタンヤオツモで10・20。キレイにラスなしとなった。

(◎大貝/●なし)


【38回戦C卓】山田(△5)山内(±0)安居(△2)小宮山(△3)
 開局に山内がチートイツドラ待ちをひきアガり,そのあとも快調にアガリを重ねる。東4局(ドラ)には山田が5巡目にこんなテンパイ。この52に安居が飛び込んでラスめ。

  
 南3局(ドラ)に,ドラシャンポンのリーチを打ったラスオヤ・小宮山。安居のオーラス10・20圏内に入るため,かなりリスキーだったが,オヤ・安居のテンパイ時の打牌がドラで80。その小宮山もトップめ山内を脅かすまでには至らず,オーラスはイッツーのテンパイが入るものの流局。
(◎山内/●安居)


【38回戦D卓】石川(4昇)西尾(3昇)岩沢(△1)大貝(△1)
 石川のタンヤオドラ2,アンカンがあって32オールから。その2にも岩沢からピンフ18をアガり,順調に見えたのだが,東3局にオヤでラスめの岩沢のタンピンイーペイコ60にササり,なんだかなあ,といった感じ。東4局に大貝が18←岩沢,8オールと細かくアガり,南場を迎えて石川46→大貝36→岩沢14→西尾の点差。
 南1局に石川にタンピン30を打ったかと思えば,即座にリーチで7・14をひく岩沢。内心げっそりの西尾(結局自分との点差が14から19に広がりますからね)。ところがあろうことか大貝が岩沢に80,120と飛び込み,西尾(岩沢もエエとこあるやん)と思ったか? なにしろ,石川のトップは無くなるわ,自分は勝手にラス抜けするわでニッコニコ。

(◎岩沢/●大貝)


(記・田中 実/安田健次郎)

第34期順位戦B級 第4節 星取表 (10月5・6日/東京)


選手名
開始
29回戦
30回戦
31回戦
32回戦
33回戦
34回戦
35回戦
36回戦
37回戦
38回戦
終了
順位
石川 稔也 3昇
C 
===
C 
D 
C 
C 
D 
D 
D 
D 
4昇 2
山内 啓介 ±0
C 
D 
D 
C 
C 
D 
===
D 
C 
C 
1昇 4
安居 嘉康 △5
D 
C 
C 
===
D 
C 
D 
D 
C 
C 
△3 7
岩沢 和利 △3
D 
D 
D 
D 
===
D 
D 
C 
C 
D 
±0 5
大貝 博美 △1
D 
D 
===
C 
D 
C 
C 
D 
D 
D 
△2 6
小宮山 勤 ±0
C 
D 
C 
D 
D 
D 
C 
C 
===
C 
△3 8
西尾  剛 3昇
===
C 
C 
C 
C 
===
C 
C 
C 
D 
3昇 3
高島  努 6昇
C 
C 
D 
C 
D 
C 
D 
C 
D 
===
7昇 1
山田 史佳 △3
D 
C 
D 
D 
C 
D 
C 
===
D 
C 
△5 9
立会人:田中 実/安田健次郎

第3節(9月28・29日/東京)


 開始時の成績は期首順位順に、「石川 1昇、山内 △1、安居 △3、岩沢 △2、大貝 ±0、小宮山 2昇、西尾 1昇、高島 5昇、山田 △3」。


【19回戦 C卓】起家から山田(△3)西尾(1昇)岩沢(△2)高島(5昇)


東1局
  起家・山田、ダブアンコホンイチ狙いで攻めるも流局

東2局:ドラ
 中盤、オヤ・西尾 

南家・岩沢からのに動かず。 こういう手牌は通常積極的に動いた方がいいものだがそういう方針なのか何かを感じ たのか。
 結果は2巡後に西家高島ツモアガリ
いわゆるド安め。ふと場を見ると2巡目にを切ってありフリテン。 西尾がポンしていたらどうなっていたか。
【高島(2.0)山田・岩沢(0.4)西尾】

東3局:ドラ
 ラスめ北家・西尾
捨て牌に目をやるとが2枚、も2枚、に至っては4枚と派手だがお目当 てのは掘りあてられず流局。
【高島(2.0)山田・岩沢(0.4)西尾】

東4局
  8巡目山田、高めタンヤオのピンフ手を安めで出アガリ1,200。放銃は岩沢。
【高島(0.8)山田(1.6)西尾(0.8)岩沢】

南1局:ドラ
 オヤ・山田7巡目ポンテン
 
数巡後が振り替わってから終盤に安めのツモ、1,000オール。
【山田(3.2)高島(2.4)西尾(0.8)岩沢】

南1局その2
 トップめ・山田、18巡目の最終打牌でラスめ岩沢にタンピン2,000点を放銃。う〜ん。いったいどういうこと!?
【山田(1.2)高島(1.2)岩沢(1.2)西尾】

南2局:ドラ
 ラスめオヤ・西尾8巡目
ここにツモで悩みどころ。打のピンフ高めタンヤオイーペイコーの待ち取り。これが大正解。15巡目にをツモアガリ。2,600オール。
【西尾(6.8)山田(1.2)高島(1.2)岩沢】

南2局その2
 オヤ・西尾、ともにアンコのチャンス手。そこへ岩沢、のみ先付けチーテン。と、終盤に山田がチートイツドラ2をツモアガリ2,000・4,000。
【山田(5.2)西尾(6.0)高島(1.2)岩沢】

南3局:ドラ
 ドラ2枚持ちで攻める西尾の打牌に高島が「ロン」の声。ならイーペイコー の待ちタンヤオピンフで2,000点。
【山田(7.2)西尾(2.0)高島(3.2)岩沢】

南4局
 ラスめ・岩沢15巡目リーチも流局。

◎山田(△2←△3)−西尾(1昇)−高島(5昇)▲岩沢(△3←△2)



【19回戦 D卓】起家から山内(△1)安居(△3)小宮山(2昇)大貝(±0)


東1局:ドラ
 終盤に西家小宮山ツモアガリ

500・1,000で先制
【小宮山(2.5)安居・大貝(0.5)山内】

東2局 流局
【小宮山(2.5)安居・大貝(0.5)山内】

東3局
 ラスめ西家・山内が低い声で「ロン」をポンしての300・600。
【小宮山(1.2)山内(1.0)安居・大貝】

東4局 流局
【小宮山(1.2)山内(1.0)安居・大貝】

南1局:ドラ
 オヤ・山内の連荘。
1,400オール。
【山内(4.4)小宮山(2.2)安居・大貝】

南1局その2
 10巡目南家・安居がダブの先付けチーテンを入れるとをポンしていた西家・小宮山がツモアガリ。 ドラ1の500・1,000。
【山内(1.4)小宮山(4.7)安居・大貝】

南2局
 同点3着めオヤ・安居、同じく同点3着めの大貝からをポンして引きアガり。600オール。
【山内(1.4)小宮山(2.3)安居(2.4)大貝】

南2局その2
 オヤ・安居、ピンフ手をツモアガリ。800オール。
【山内(0.5)安居(0.9)小宮山(4.7)大貝】

南2局その3:ドラ
 オヤ・安居、ポン、ポン→カン。ポンさせたのは共にラスめの大貝。
  
誰も攻め返せずも安居はハイテイ牌まで全てツモ切って流局。

【山内(0.5)安居(0.9)小宮山(4.7)大貝】

南3局:ドラ
 オヤ・小宮山がポンしてタンヤオのみのテンパイ。 しかし西家・山内がドラのを雀頭にしたカンをツモアガリ、1,000・2,000。
【山内(5.5)安居(1.9)小宮山(3.7)大貝】

南4局:ドラ
  タンピンサンショク4巡目イーシャンテンの小宮山がトイツ落とししたを9巡目にもう1枚ツモ切ると安居から「ロン」の声。これがなんとホンイチイッツードラ1の12,000。

◎安居(△2←△3)−山内(△1)−大貝(±0)▲小宮山(1昇←2昇)



【20回戦 C卓】起家より、石川(1昇)安居(△2)山田(△2)西尾(1昇)


東1局
 16巡目に北家・西尾待ちの高めタンピンツモアガリ、700・1,400。ちなみにを切ってありフリテン。
【西尾(3.5)安居・山田(0.7)石川 】

東2局
 西家・西尾が5巡目にメンゼンタンヤオをオヤ・安居より出アガリ、1,600。
【西尾(5.1)山田(0.7)石川(0.9)安居】

東3局
 ラスめとなった安居がオヤ・山田の第一打をポン、の後、上家・石川が第一打第二打と続けて切ったの2枚目チーして打。 これは相手に舐められる仕掛けだがラスめで仕掛けた以上、という感じか。覗いてみると案の定手の内はまだこれからという感じ。他三者の微妙な対応もあり終盤チーテンをなんとか取れるも流局。これは狙い通りなのか?しかし北家でようやる。相手を研究し尽くしているのかも。
【西尾(5.1)山田(0.7)石川(0.9)安居】

東4局は静かに流局。
【西尾(5.1)山田(0.7)石川(0.9)安居】

南1局:ドラ
 ラスめ安居がアンコにしてカンメンゼンテンパイ。16巡目にこれをツモアガリ、700・1,400。
【西尾(3.2)安居(1.9)山田(1.4)石川】

南2局:ドラ
 13巡目にラスめ石川がメンゼンツモドラ1。テンパネの700・1,400。
【西尾(3.0)石川(0.9)安居(1.2)山田】
南3局:ドラ
 9巡目に西尾がドラを放ってピンフテンパイ。合わせた格好でドラを処理できた石川にも高めサンショクのピンフテンパイ。これは!と思うところだが、安全牌のようにさらっと切った牌は西尾への1,200。

【西尾(5.1)安居(0.3)石川(0.9)山田】

南4局:ドラ
  5巡目に石川ダブを安居からポン。手の内ドラドラ、苦しいリャンシャンテン。ラスめの山田も苦しいが前に出るしかない。
石川テンパイ、山田もピンフテンパイ。成績の関係か安居は山田にハイテイを回すため現物喰い替え…いろいろあるも流局。

◎西尾(2昇←1昇)−安居(△2)−石川(1昇)▲山田(△3←△2)


【20回戦 D卓】起家より、小宮山(1昇)高島(5昇)岩沢(△3)山内(△1)

東1局 流局。
全員原点。

東2局
 ドラを3枚持って前に出る小宮山。そこそこまとまるもイラッとする感じのツモに残念なお知らせ。結局流局。
全員原点。

東3局:ドラ
 南家・山内、5巡目にアンカン、中盤にドラ1役無しメンゼンテンパイ。他者はオヤ・岩沢含めて抑え気味の対応。
一人旅から流局。
全員原点。

東4局
 10巡目に北家・岩沢がを切ってシャンポン待ちメンゼンテンパイもこの時点で純カラ。 他三者受けてそのまま流局。
全員原点。

南1局
 岩沢の以下の手牌に、

にツモ。 山内が早くにを2枚切っており厳しそう。と、ドラ引いてカン嫌う。 がアンコになってツモったところでアンカンでドラタンキ待ち。 …とリンシャン牌がドラの。美味しい2,000・4,000。
【岩沢(10.0)高島・山内(2.0)小宮山】

南2局:ドラ
 ラスめ・小宮山、ピンズを集めに行くもドラはなし。イーシャンテンが長い。トップめ岩沢は6巡目にドラを打つ。結局流局。
【岩沢(10.0)高島・山内(2.0)小宮山】

南3局:ドラ
 ラスめ小宮山がポンしてタンヤオドラ1のテンパイ。ほどなくツモアガリ500・1,000。
【岩沢(9.0)小宮山(0.5)高島・山内】

南4局:ドラ
 トップめの岩沢がでオヤ・山内に放銃。タンキから3面待ち(メンゼン役無し)への待ち変え。致し方なしという感じ、気になるお値段は… 手の内にのアンコとドラ1があり9,600。岩沢ラスめまで転落。2位から4位まで600差。アツいオーラスその2へ。
【山内(9.1)小宮山(0.5)高島(0.1)岩沢】

南4局その2:ドラ
 ラスめの岩沢タンヤオで遠いとこから仕掛ける。タンピンイーシャンテンで頑張る高島からチーしてようやくイーシャンテン。
高島諦めて岩沢の現物を抜いた次巡に「タラレバテンパイのドラ」を引く。が、ラス落ちリーチもかけられないだろうしまあいいだろう。が…安全牌のつもりで切った牌はレアケースで岩沢にチーされる。これでテンパイ。
 だが岩沢アガリ牌には巡り合えず。山内もサシコミまではせず。流局。これは高島にラスをおしつけるチャンスだったので山内、局後それでよかったかしきりに悩んでいた。

◎山内(±0←△1)−小宮山(1昇)−高島(5昇)▲岩沢(△4←△3)



【21回戦 C卓】起家より、高島(5昇)大貝(±0)山田(△3)小宮山(1昇)


東1局:ドラ
 7巡目南家大貝、アンコメンゼン安めツモアガリ。点パネで700・1,400。
【大貝(3.5)山田・小宮山(0.7)高島】

東2局:ドラ
 終盤オヤ・大貝がツモリサンアンコのダブのシャンポンテンパイ。ドラがバラけたこともあり他家は引き気味。
流局。
【大貝(3.5)山田・小宮山(0.7)高島】

東3局:ドラ
 南家・小宮山がメンゼンのシャンポンテンパイ、大貝が追いつくも何故かカンにせずのシャンポン、オヤの山田撤退、ドラ引いた小宮山も撤退、さらに大貝も撤退。慎重過ぎるくらいも面白い。
流局。
【大貝(3.5)山田・小宮山(0.7)高島】

東4局:ドラ
 オヤ・小宮山から南家・高島がをポン。しかし西家・大貝がピンフ1,200を北家・山田から出アガる。

【大貝(4.7)小宮山(0.7)高島(0.5)山田】

南1局:ドラ
 8巡目に南家・大貝がカンをチーして打待ちタンヤオドラ2。これもアガリ牌に巡りあえず。流局。
【大貝(4.7)小宮山(0.7)高島(0.5)山田】

南2局:ドラ
 西家・小宮山ピンフテンパイ、他三者ガッチリ受けて流局。
【大貝(4.7)小宮山(0.7)高島(0.5)山田】

南3局:ドラ
 7巡目大貝、ピンズ部分がのカンテンパイからラスめオヤ・山田のをポンしてに待ちかえ。これがドラ3枚持ち。脇から見るといかにもドラを固めてそうな仕掛け。
 ポンさせた山田は中張牌のシュンツ1組と索子部分が のイーペイコーのカンテンパイ。ここにツモでタンヤオ待ちに受けずにドラタンキに待ち替えて純カラ。
 その後索子がとなり、これなら勝負とばかりにドラ切りリーチ。待ち。トップめ一発でを掴んだ大貝はここは辛抱。ドラを3枚並べる。ヤミテンならピンフイーペイコーのアガリになっていたっぽい。流局。うーん、これ、山田ヤミテンする方がいいと思うけどなぁ。
【大貝(4.7)小宮山(0.7)高島(1.5)山田:供託1.0】

南4局:ドラ
 リーチ棒が出たおかげで1,000・2,000トップ、そしてリーチ棒も出しやすくと随分条件がよくなった高島だがここは真っすぐいかず。山田チートイツイーシャンテン、他三者ガッチリオリ。これやられると壁牌に何が残っているか結構わかりづらい。そして流局。

◎大貝(1昇←±0)−小宮山(1昇)−高島(5昇)▲山田(△4←△3)


【21回戦 D卓】起家より、山内(±0)西尾(2昇)石川(1昇)岩沢(△4)


東1局:ドラ
 7巡目南家・西尾の打に北家岩沢から「ロン」の声。イーペイコー「アガれる方」ドラ1で2,800。
【岩沢(2.8)山内・石川(2.8)西尾】

東2局:ドラ
 ラスめに落ちたオヤ・西尾が7巡目にドラ切りリーチ。のシャンポン。捨て牌にはがある。 14巡目にをツモアガリ、1,400オール。
【西尾・岩沢(2.8)山内・石川】

東2局その2
 流局。
【西尾・岩沢(2.8)山内・石川】

東3局:ドラ
 西家・山内仕掛けてチャンタ片アガリからシャンポンに待ち返して先付けに。この打牌が北家・西尾のピンフへ放銃となり1,200。単独ラスめに。
【西尾(1.2)岩沢(2.8)石川(1.2)山内】

東4局:ドラ
 13巡目に山内が役無しカンをツモアガリ、300・600でラス抜け。
【西尾(1.5)岩沢(2.2)山内(0.3)石川】

南1局:ドラ
 6巡目ホンイチ仕掛けの北家・岩沢。手にはまだ字牌4種が1枚ずつあるがいい牽制も兼ねられるか。ツモが利けばアガリに向かう、それもよし。 岩沢終盤カンチーテンでならイッツーの待ち。 喰わせた西家・石川も勿論テンパイ、ピンフの。 次巡岩沢ツモアガリ1,000・2,000。
【岩沢(3.5)西尾(4.0)石川(0.7)山内】
南2局:ドラ
 オヤカブリでラスめに落とされた北家・山内12巡目にタンヤオイーシャンテンからアンカン、最終ツモでテンパイ、意味なし。 流局。
【岩沢(3.5)西尾(4.0)石川(0.7)山内】

南3局:ドラ
 3巡目南家・岩沢、オヤ・石川からダブポン、次巡チーしての形でドラ1のテンパイ。 に変える選択肢もあったがそうはせず、アガリ逃しで長引く。
 12巡目ピンフテンパイの西尾がリーチ。こちらも待ち。 そして「ロン」の声は山内から。手元に開かれた牌はドラ
チートイツツモで2,000・4,000の突き抜け。
【山内(2.8)岩沢(4.5)西尾(5.0)石川】

南4局:ドラ
 トップめ南家・山内は端から行かずの構え。 終盤石川の打をドラタンキで捕まえた岩沢の7,800。
岩沢(5.0)山内(7.3)西尾(12.8)石川

南4局その2:ドラ
 南家・山内、再逆転目指して真っすぐ頑張るも手がまとまらず。
石川にも当然ラス抜け手など入らず。 流局。
◎岩沢(△3←△4)−山内(±0)−西尾(2昇)▲石川(±0←1昇)



【22回戦 C卓】起家より、山田(△4)西尾(2昇)安居(△2)小宮山(1昇)


東1局:ドラ
 起家・山田が北家・小宮山よりピンフドラ1の3,000出アガリ。
【山田(3.0)西尾・安居(3.0)小宮山】

東1局その2
 流局。
【山田(3.0)西尾・安居(3.0)小宮山】

東2局:ドラ
 8巡目西家・山田をアンコにしてテンパイも2巡目にを切っておりフリテン。山田なかなか引けず。 そして小宮山がアンコにしてホンイチテンパイ。 山田オリ小宮山ツモれず流局。
【山田(3.0)西尾・安居(3.0)小宮山】

東3局:ドラ
 配牌。オヤ・安居トイツ、西家・山田トイツ、北家・西尾トイツ。 が2枚打たれるも安居動かず。西尾はアンコにしてテンパイ。山田もアンコに。安居メンゼンテンパイ、リーチ即ツモアガリ、ドラ1で2,000オール。
【安居(5.0)山田(3.0)西尾(3.0)小宮山】

東3局その2:ドラ
 ラスめ南家・小宮山タンピンイーシャンテンからの打を西家西尾ポンテン

 
ドラドラピンフテンパイからトップめ安居の放銃。8,000。
【西尾(5.0)山田(3.0)安居(3.0)小宮山】

東4局:ドラ
 10巡目安居が待ちのフリテンリーチ。 ラスめオヤ・小宮山無筋、無筋と真っすぐ。 手詰まりの山田3枚持ちからのカンで出アガリ。アンコの4,200。
【西尾(5.8)小宮山(3.2)安居(0.2)山田】

東4局その2:ドラ
 オヤ・小宮山アンコにして打、これを北家・安居がポン、ともにイーシャンテン 。 安居ドラ1の待ちに。 西尾打は小宮山間に合った。2,400。
【西尾(1.0)小宮山(5.6)安居(0.2)山田】
東4局その3:ドラ

 西尾アンコ、ドラとのシャンポン、そこへ安居ピンフドラ1リーチ。激しい。軍配は安居に。ドラ表示牌をツモアガって1,300・2,600。
【西尾(0.1)安居(2.2)小宮山(4.5)山田】
南1局:ドラ
 ラスめオヤ・山田7巡目リーチ
小宮山がこれを受けて2役サンアンコをアガリ損ね、山田最終ツモで2,600オール。1人沈みから1人浮きへ。
【山田(3.6)西尾(0.1)安居(2.2)小宮山】
南1局その2:ドラ
 5巡目オヤ・山田
からツモ切り、次巡ツモとイーシャンテン戻し。
 ドラドラの安居は手が進まず。西尾メンゼントイトイイーシャンテンまで。流局。
【山田(3.6)西尾(0.1)安居(2.2)小宮山】
南2局:ドラ
 南家・安居メンゼン役無しドラ1カンテンパイも純カラ。オヤ・西尾はドラタンキのチートイツテンパイ。安居、イーシャンテン戻しから待ちに変わるも流局。
【山田(3.6)西尾(0.1)安居(2.2)小宮山】
南3局:ドラ
 トップめ西家・山田タンピン待ちも純カラ。テンパイ打牌のをオヤ・安居がポンしてイーシャンテンも脂っこい牌2枚引いて完全撤退。タンヤオイーシャンテンの小宮山も欲しい牌が壁牌には殆どなし。流局。
【山田(3.6)西尾(0.1)安居(2.2)小宮山】
南4局:ドラ
 全員がそこそこ早そうな手牌。で、点差が小さい。アツい。5巡目北家・安居タンピンリーチ。6枚残りの。そのを西尾が重ねて追いついた瞬間にピンフサンショクの高めを安居が掴んだ。
◎西尾(3昇←2昇)−山田(△4)−小宮山(1昇)−安居(△3←△2)




【22回戦 D卓】起家より、大貝(1昇)山内(±0)石川(±0)高島(5昇)

東1局
 西家・石川が役無しメンゼンシャンポンツモアガリ。点パネで400・800。
【石川(2.0)山内・高島(0.4)大貝】
東2局
 流局。
【石川(2.0)山内・高島(0.4)大貝】
東3局:ドラ
 石川はピンフサンショクが見える好形になるも手が進まず退却。ためにがポンできればの山内も退却。筒子を集めにいって退却の高島、端からいかずの大貝。当然の流局。
【石川(2.0)山内・高島(0.4)大貝】
東4局:ドラ
 北家ドラトイツの石川、もたついてイーシャンテンになった時の打牌で西家・山内のイーペイコー出来合いタンピンに放銃。4,000。
【山内(4.0)高島(0.4)大貝(1.6)石川】
南1局:ドラ
 ラスめに落ちた石川7巡目役無しのドラシャンポン待ち。

大貝もタンヤオテンパイ。結果は石川ツモアガリ、1,300・2,600。トップめ返り咲き。
【石川(0.5)山内(4.0)高島(1.7)大貝】
南2局:ドラ
 オヤ・山内アンコテンパイも西家・高島が仮テンのようなタンキをツモアガリ。ドラ1で500・1,000。
【石川(1.0)山内(1.0)高島(4.2)大貝】
南3局
 ラスめ西家・大貝打リーチはカン待ちのイーペイコー。これにオヤ・石川が放銃。2,800。
【山内(1.0)高島(0.8)石川(0.6)大貝】
南4局:ドラ
 トップめが+1.3、ラスめが△1.1の僅差オーラス。アツい。真っすぐの石川テンパイ直後に大貝リーチ、待ちのカンは石川に3枚。
 石川を引いてからタンキへ。手詰まり放銃も期待できる待ちだがそのまま流局。

◎山内(1昇←±0)−高島(5昇)−石川(±0)▲大貝(±0←1昇)




【23回戦 C卓】起家より、高島(5昇)岩沢(△3)安居(△3)大貝(±0)

東1局:ドラ
 16巡目に岩沢がピンフをツモアガリで先制。400・800。
【岩沢(2.0)安居・大貝(0.4)高島】
東2局:ドラ
 西家・大貝に早いイーシャンテン。チートイツまたはメンツ手イーペイコー。

ここからツモ切り、ツモ切りかぁ。夢がないなぁ。 結局ツモのテンパイ。そしてドラ引いて撤退。流局。
【岩沢(2.0)安居・大貝(0.4)高島】

東3局:ドラ
 4巡目にドラトイツの西家高島、ポン、即ポンでテンパイ。安居ので4,000。
【高島(1.6)岩沢(2.0)大貝(4.0)安居】
東4局:ドラ
 オヤ・大貝チャンタイーシャンテン。岩沢チートイツ待ち。大貝撤退。流局。
【高島(1.6)岩沢(2.0)大貝(4.0)安居】
南1局:ドラ
 オヤ・高島ドラ2のイーシャンテンが早い。9巡目にポンしてカン待ち。大貝高めサンショクタンピンテンパイ。安居ピンフドラ1リーチ。安居がを掴んで6,000。
【高島(8.6)岩沢(2.0)大貝(11.0)安居】
南1局その2:ドラ
 流局。
【高島(8.6)岩沢(2.0)大貝(11.0)安居】
南2局:ドラ
 ピンフイーシャンテンで岩沢ドラ切り。安居は役無しペンテンパイ。テンパイ外した瞬間にツモってフリテンに。15巡目に切ってある方のが高めサンショクになってフリテンリーチ。流局。
【高島(8.6)岩沢(2.0)大貝(12.0)安居:供託1.0】

南3局:ドラ
 13巡目北家・岩沢リーチ
15巡目南家大貝タンヤオドラ1ツモアガリ。
【高島(3.6)大貝(6.0)岩沢(14.0)安居】
南4局:ドラ
 ラスめ安居ピンフイーペイコー高めタンヤオサンショクテンパイも純カラフリテンではどうにもならず。ドラ3の岩沢最終ツモテンパイから大貝のポンでワンチャンスも引けず。

◎高島(6昇←5昇)−大貝(±0)−岩沢(△3)▲安居(△4←△3)



【23回戦 D卓】起家より、石川(±0)小宮山(1昇)山内(1昇)山田(△4)

東1局:ドラ
 穏やかに流局。全員原点。
東2局:ドラ
 15巡目オヤ・小宮山の打が南家・山内のに命中。タンヤオピンフドラ1の4,000。
【山内(4.0)石川・山田(4.0)小宮山】
東3局:ドラ
 トップめオヤ・山内ポンイーシャンテン。10巡目チーテン打牌。これを北家・小宮山ポンテンも打牌が山内に1,800。
【山内(5.8)石川・山田(5.8)小宮山】
東3局その2:ドラ
 ラスめ北家・小宮山8巡目ドラ切りリーチピンフドラ1待ち。 追いついた石川がリーチの小宮山からでピンフ1,200。
【山内(3.6)石川(2.2)山田(8.0)小宮山】
東4局:ドラ
 西家・小宮山ドラアンコからポンテン待ち。ポンさせた山内、追いついてピンフ高めのイーペイコー引きアガリ。700・1,400。
【山内(3.6)石川(2.2)山田(8.0)小宮山】
南1局:ドラ
 13巡目、ラスめ南家・小宮山タンピンリーチ。リーチ後ツモらせることなくオヤ・石川が「ロン」手許でドラが開いている。ドラタンキのチートイツ、4,000オール。
【石川(9.2)山内(9.3)山田(9.0)小宮山】
南2局:ドラ
 12巡目、南家・山内がピンフテンパイもテンパイ打牌で西家・山田にピンフ放銃1,200。
【石川(10.4)山内(6.9)山田(10.2)小宮山】
南3局:ドラ
 8巡目オヤ・山内役無しドラ1のリーチ。11巡目に南家・山田タンヤオサンショクのカンで追いつくも無筋を掴んでで撤退。山内ツモアガれず。流局。
【石川(11.4)山内(5.9)山田(10.2)小宮山:供託1.0】

南4局:ドラ
 10巡目ラスめ小宮山ツモリサンアンコドラ1のリーチ。 山内はマンガンが打てない。ツモ限定のフリテンリーチテンパイを取らずに辛抱。 小宮山ツモアガリできず。 流局。

◎石川(1昇←±0)−山内(1昇)−山田(△4)▲小宮山(0←1昇)




第3節第1日終了時成績(期首順位順)

 石川 1昇、山内 1昇、安居 △4、岩沢 △3、大貝 ±0、小宮山 ±0、西尾 3昇、高島 6昇、山田 △4
 高島が強い。中団グループは高島落としを狙うか、2位滑り込みを狙うか、そろそろ戦い方を考える時期になってきましたね。

 

※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※

 今節初日で年間全10日のうちの5日を消化したことになる。ちょうど折り返し地点を過ぎ、首位を独走する高島への締め付けも厳しくなるのか…と思って観ていると、いきなり初戦から石川が魅せてくれた。

 24回戦C卓(高島6昇・石川1昇・山田△4・安居△4)、南1局を迎えて点差は、山田252→石川07→高島38→安居。石川がダブをポンして、次のテンパイ。

 
 ところが安居から出たを見逃し、あくまで高島からの直撃かツモアガリを狙う。う〜ん、堀川門下らしからぬ肚の座り方、いや執念というべきか。しかし、数巡後の打牌が安居に捕まり、ドラが雀頭のピンフで痛い40の出費。
 次局、オヤ番を迎えた石川、山田257→安居02→高島33→石川とラスめになったにもかかわらず、ピンフ18のテンパイをまたも安居から見逃し。そして、今度こそ高島からの直撃に成功し、まんまと高島にラスめを押し付けた。
 しかし、石川の頑張りもここまでだった。その2ではあっさり高島がタンヤオツモの5・10で微差ながら2着めへと浮上。再びラスめに落ちた石川、南3局のラス抜けリーチを渋々安居から出アガるのが精一杯だった。

(◎山田/●安居)

 24回戦D卓(大貝±0・小宮山±0・岩沢△3・西尾3昇)、東4局にチートイツドラ2の40オールをひきアガった西尾の楽勝ムードだったが、オーラス12巡目にハネツモ条件の岩沢が気合のリーチ!

 首尾よく一発でこれをひきアガった。

(◎岩沢/●小宮山)

 25回戦C卓(高島6昇・小宮山△1・西尾3昇・石川1昇)、南3局を迎えて石川03→小宮山34→西尾15→高島と、上下とも僅差。ここでラスめの西家・高島に次のテンパイが入る。

 
 これを受けてのオヤ・西尾の手牌。
 高島の仕掛けに対して打ちづらいション牌のを抱えての苦しいイーシャンテンだったが、ここへをひきアンカン。リンシャンからをひき入れ、をピシリ。次巡あっさりドラをひきアガって、大きな大きな32オール。西尾、会心のトップ・ラスを決めた。

(◎西尾/●高島)

 26回戦D卓(石川1昇・大貝±0・岩沢△2・山田△3)、東1局は大貝の4・8という静かな幕開けだったが、東2局に何とも激しいアガリが飛び出した。
 まず、西家・山田が4巡目ポンテンを入れる。

 
 ここからツモ、ツモ、ツモと変化するが、なかなかロン牌には巡り会えない。そうこうするうちに下家の北家・石川に仕掛け返される。
 
 う〜ん、ラスめとはいえ、堀川門下らしからぬ遠い仕掛け(笑)。しかもは山田に打ちづらいからとひき戻した牌を手に残しているような危なっかしい状態。ところがこれが30・60に仕上がるのだがらマージャンは分からない。
 まずをアンコにして、今通ったをこそっと打つ。そしてさらにをひき戻して打のテンパイ。ちなみに山田の河にあるソーズはポンテン時の打と、次巡ツモ切りののみ。さらにをひき、少考の後、打。こうして世にも珍しいフリテンのトイトイテンパイが完成し、をアンカンすると、リンシャンにはが眠っていた! 石川、対局室中に響き渡る大音量の「ロン、30・60」。
 一方、不幸なオヤカブリでトップめからラスめへと転落した大貝、2度のリーチはいずれも空振りに終わった。

(◎石川/●大貝)

 27回戦D卓(安居△4・大貝△1・西尾4昇・石川2昇)、東1局14オールの後のその2、オヤ・安居の実に男らしいトップめリーチ。

 う〜ん、それにしても男らしい(笑)。この12巡目テンパイを迷わず「リーチ」と言えるのは、順位戦選手の中でも安居だけだろう。ところがまたまたこの後にドラマが…。
 17巡目、西尾が最終打牌で手詰まって、ション牌の打。下家の石川が合わせ打つと、トイメンの大貝がこれをポンして、安居の最終ツモを飛ばした。「まさか!?」と思い、西尾に流れたツモ牌を覗いてみると、これがなんと! 大貝、当然といえば当然の着手なのだが、見事に安居の「安目だけど60オール」を喰い流した。
 そんなことは知る由もないだろうが大貝、この後安居から32、西尾から64、12、30、リーチ棒つき20とアガリ倒して悠々のトップ。一方、火ダルマとなった西尾は痛い1敗。

(◎大貝/●西尾)

 28回戦D卓(小宮山±0・石川2昇・安居△4・岩沢△3)。岩沢08→小宮山07→石川30→安居の点差で迎えた僅差のオーラス、石川の7巡目リーチは、

 4枚とも丸生きだったが、ほどなくをひきアガり、昇級ポジションへと駆け上がった。

(◎石川/●安居)

(記・成岡 明彦/堀川 隆司)

第34期順位戦B級 第3節 星取表 (9月28・29日/東京)


選手名
開始
19回戦
20回戦
21回戦
22回戦
23回戦
24回戦
25回戦
26回戦
27回戦
28回戦
終了
順位
石川 稔也 1昇
===
C 
D 
D 
D 
C 
C 
D 
D 
D 
3昇 2
山内 啓介 △1
D 
D 
D 
D 
D 
===
D 
C 
C 
C 
±0 4
安居 嘉康 △3
D 
C 
===
C 
C 
C 
D 
C 
D 
D 
△5 9
岩沢 和利 △2
C 
D 
D 
===
C 
D 
D 
D 
C 
D 
△3 7
大貝 博美 ±0
D 
===
C 
D 
C 
C 
===
D 
D 
C 
△1 6
小宮山 勤 2昇
D 
D 
C 
C 
D 
D 
C 
===
C 
D 
±0 5
西尾  剛 1昇
C 
C 
D 
C 
===
D 
C 
C 
D 
C 
3昇 3
高島  努 5昇
C 
D 
C 
D 
C 
D 
C 
C 
C 
===
6昇 1
山田 史佳 △3
C 
C 
C 
C 
D 
C 
D 
D 
===
C 
△3 8
立会人:成岡 明彦/堀川 隆司

第2節(9月7・8日/東京)

 7月20・21日に予定されていた第2節が順延され10月5・6日に代替開催が決まったB級戦は、一か月間で3節を消化するハードな戦いとなった。
 なお、今節から亀井選手が休場となったため、9人打ちとなるとともに打荘数を合わせるため全47回戦、1人当たり41回となっている。

  初日立会人の観戦子の注目は、やはりロケットスタート(第1節7戦5昇)を切った高島である。本日の初戦となる10回戦D卓も東3局の西尾の80(タンヤオ・サンショク・ドラ1/放銃・石川)でリードを許すも、高島は南1局の西尾のオヤ番で中盤この形。

がション牌でいささか悩みどころ。ただ、直前に西尾が打としており、ここが一番外しやすいとを合わせた。するとここからと続けさまにひき、簡単捲りとなった。

  南2・3局と流局し、このまま高島の6昇目かと思われたが、ここで西尾が意地を見せた。

 一方のC卓では、未だ順位戦ではトップのないルーキー山田が、先行する小宮山を南3局のオヤ番で26オール(ピンフ・ツモ・ドラ2)、78(イッツー・ドラ1/放銃・安居)と小宮山に14差の上に立った。
 南4局、捲られたオヤ・小宮山の配牌は、

ここは山田の試練と見たが、小宮山がに声を掛けられないうちに真っ直ぐ手を進めた山田が、

からを叩き、をチーすると、小宮山も欲しがっていたを手許にひき寄せた。嬉しい初勝利である。


 10回戦でトップを捲られた高島は、11回戦でピンチを迎えた。岩沢がアガリと放銃を繰り返しバタバタしている間に、アガリのない高島はツモられ貧乏。南3局を迎えて点差は、小宮山100→大貝62→岩沢38→高島となっていた。
 が、5巡目に高島がこのリーチ。

 即でをツモり、オヤの岩沢を捲り、南4局は流局して高島がバーで逃げ切った。


 11回戦を終え、肩で息をしていた高島だが、12回戦でも好プレーを見せた。開局は山内の7・14で迎えた東2局。北家の岩沢がと仕掛けると、8巡目に、

でテンパイしていた高島はをひくと岩沢の現物を抜いてオリた。「ん!」と思ったが、なんとこれがロン牌で、結果はそので岩沢が5・10。
 南4局を迎えて点差は、山内31→高島93→山田05→岩沢。
 南家の岩沢が展望のないままタンヤオ仕掛けを始めるが、他三者には手の内はわからない。
 一方、7巡目のオヤの山内、
 ここからピンズ3メンチャンを拒否する打。第1節で幾度も南4局で高島の捲りに煮え湯を飲まされていたせいか、打点を重視したのだろうが、すぐにをツモ切ったところに岩沢からが…。
 こうなると山内の狙いは流局一本となったが、終盤の高島にこんなテンパイが入った。
 が、ヤマにはが1枚あるのみ。これが山田の手の中に納まると、ツモ番残り2回の高島のツモが。ただしは高島の河の1枚を入れて3枚見えている(は純カラ)。
 結果は山内のボヤキ。高島、「強」である。高島はこの後も安定した戦いをつづけ、6昇を守った。

 対局数が1人当たり36回から5回増えたことは、先行者に不利となっているが、一方の他8人は自分のことが精一杯で、このまま高島を逃がしてしまうのだろうか。2日目もこの調子だと、本当に高島に青ランプが灯ってしまう。


※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※

 独走態勢になっている高島がさらに昇を伸ばした第2節。他の選手は、まだ始まったばかりと思うのか、昇級枠は2人という現実をしかと認識していくのか。


 15回戦C卓。東場は全て流局の後、高島が安居の打牌をとらえて80のリード。そのまま追随を許さずに〈◎高島7・小宮山±0・山内△1・●安居△3〉となった。


 15回戦D卓。7巡目には岩沢・西尾がすでにがテンパイを組んでいた。大貝・山田もイーシャンテンという込み合った卓上で、山田が岩沢に28の献上。オーラスのお願いリーチもアガリに至らずに、〈◎岩沢△1・西尾1昇・大貝±0・●山田△3〉という結果。


 16回戦C卓。安居が山内へ28の放銃、さらには78を岩沢へ。安居の放出劇を横目に見ていた大貝のリーチは26オール。安居は南4局の連荘で徳俵一本残すも、最後の一局はテンパイ止まり〈◎大貝1昇・山内△1・岩沢△1・●安居△4〉。


 16回戦D卓。東1局は山田のテンパイに追いついた高島が42の放銃。小宮山・石川のツモアガリを経るも、流局が続く。ラス抜けを期しての高島が置き去りにしたリーチ棒を巡って南4局は上位三つ巴の戦いとなった。ここで競り勝ったのはA級へのUターンを狙う石川〈◎石川1昇・小宮山±0・山田△3・●高島6昇〉


 17回戦C卓。さきほどのトップで気のよくなっている石川が小刻みにアガリを繰り出した。フィニッシュブロウはトップを競りにきた大貝からで、磐石の2連勝となった〈◎石川2昇・山内△1・山田△3・●大貝±0〉。


 17回戦D卓。下位陣が離れてきたところで昇級争いに加わりたい小宮山と足場を固めたい西尾の激しい意地の張り合いが目立った一戦。軍配は、落ち着いた打ち回しが光った小宮山に上がった〈◎小宮山1昇・西尾1昇・安居△4・●岩沢△2〉。


 18回戦C卓。このまま沈んでいくのはかなわないとばかりに40オールを決めた安居がさらにアガリを重ねていく。安居無双の一戦となり、道中の20・40で40払った高島が抜け出せず、ラスを押し付けられた格好となった〈◎安居△3・西尾1昇・山田△3・●高島5昇〉。


 18回戦D卓。10オールで先行した小宮山、さらに10・20の加点でオヤカブリしたのは石川。南4局までもがき続けるも、たったひとつのアガリが出ない。本日好調に見えただけに残念な1昇返却となった〈◎小宮山2昇・山内△1・岩沢△2・●石川1昇〉。


 第1節でのロケットスタートが効いている高島にも、未だ経験したことのないだろうトップランナーへの風圧は厳しいか。
 ダンゴになっている小宮山・石川・西尾が、そのまま昇を伸ばすことを考えれば、まだうかうかとはできない昇級レースとなっている。

(記・平井 淳/村田 光陽)

第34期順位戦B級 第2節 星取表 (9月7・8日/東京)


選手名
開始前
10回戦
11回戦
12回戦
13回戦
14回戦
15回戦
16回戦
17回戦
18回戦
終了時
順位
石川 稔也 1昇
D 
C 
D 
D 
D 
===
D 
C 
D 
1昇 3
山内 啓介 ±0
===
C 
C 
C 
C 
C 
C 
C 
D 
△1 6
安居 嘉康 △1
C 
C 
===
D 
D 
C 
C 
D 
C 
△3 8
岩沢 和利 △1
D 
D 
C 
===
D 
D 
C 
C 
D 
△2 7
大貝 博美 ±0
C 
D 
D 
D 
C 
D 
C 
C 
===
±0 5
小宮山 勤 △1
C 
D 
D 
C 
===
C 
D 
D 
D 
2昇 2
西尾  剛 ±0
D 
C 
D 
C 
C 
D 
===
D 
C 
1昇 4
高島  努 5昇
D 
D 
C 
D 
C 
C 
D 
===
C 
5昇 1
山田 史佳 △3
C 
===
C 
C 
D 
C 
D 
C 
C 
△3 9
立会人:平井 淳/村田 光陽

第1節(5月18・19日/東京)

 今期の順位戦はA級・B級の2クラス編成となり、5月18日のB級戦第1節でその幕が切られた。
 翔龍戦は今期もゴールデンウイークに行われたが、B級選手でこれに出場したのは優勝した山内のみで、他の9人の選手にとっては今年度初公式戦の対局である。
 その緊張感が張り詰める中、昨期、降級点2でクラス外陥落の屈辱を味わった高島が3連勝のスタートダッシュを決めた。


 初戦となる1回戦C卓では、10・20の先制を亀井の2度の10・20で捲られるも、放銃もなく終始落ち着いた打ち回しでバーをキープすると、2回戦C卓(起家から、高島・安居・石川・山内/以下同じ)では、動きのないまま迎えた東3局で高島咆哮。

 このオヤかぶりでラスめに落とされた石川は、東4局の山内8オールの後、南3局に何とか6オールをひいてラス抜けするものの、直後のその2で高島が石川からこの手を直撃。

 南4局は安居が石川からの52で締めて、高島が幸先のいいトップを獲った。


 3回戦C卓(高島・小宮山・岩沢・西尾)は東1局高島6オール、東2局西尾が小宮山から20、東3局西尾13・26、東4局小宮山が岩沢から64と目まぐるしくチョーマが動き、南入した時点で並びは、西尾41→小宮山20→高島101→岩沢。が、南3局、ラスめのオヤ・岩沢が6巡目にピンフドラ1で即リーチ。これを難なくひきアガり、高島をわずかながら捲ってラスめを押し付けた。
 しかし迎えた南4局にドラマが待っていた。中盤にタンヤオのチーテンを入れた高島だったが、いかんせんマチが苦しく、ドラ表示牌とドラの並びシャンポンではさすがにアガリは難しいかと見られた。が、高島はこれをドラの方でひきアガって大逆転トップ。


 4回戦C卓(亀井・高島・小宮山・安居)は、東3局に小宮山14オール、東4局安居が亀井から24、その2は高島が安居から20。そして迎えた南2局、高島のこの26オールが決定打。

 

 南4局、終盤にラスめの亀井がリーチをかけると、すでにドラ2チートイツのテンパイを入れていたオヤの安居が無スジを叩きつけるも流局し、高島は初日を3連勝で締めた。


 ところで、5回戦C卓でちょっと面白い局面があった。起家・石川が10オール、安居から60、さらに20オールとアガり倒して早くもダントツムード。ここで迎えた東2局、オヤの亀井がでサンショクのマチピンフを5巡目にテンパイ即リーチ。次巡ツモ切ったドラのを下家の小宮山が叩いてイーシャンテン。そして数巡後、小宮山に入ったテンパイがこれ。

 

 ここで小宮山が亀井の高目を喰い取るツモ。亀井の河にあるワンズはとたった今通ったのみ。
 小宮山の選択は当然の打。しかし、次巡のツモは無情にも。小宮山これを押し切れず打とフリテンに受け直すと亀井にをツモ切られ、最終ツモにはが…。


 さて、新入会の山田、特に緊張した様子もなく堂々と打てていたように思うのだが、ひとつ気になった局面があった。
 2回戦D卓の開局、北家の山田はドラ表示牌のにチーテンをかけた。

 

 しかし数巡後にをツモ切ると、下家のオヤ・小宮山がカンチャンでこれをチー。そこへをひかされた山田はオリを選択。しかし小宮山の現物は1枚もなく、トイツのに手をかけたところ、これが30の放銃になってしまった。

※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※   ※


 初日3連勝の高島は、2日目も引き続き好調を維持した。初戦の6回戦こそ南4局に亀井に捲られてトップを逃したが、抜け番後の8回戦(山田△2・岩沢1昇・高島3昇・安居△1)は逆に南4局に逆転トップを決めた。
 開局から高島が安居から16、続いて8オール、さらには岩沢から12とアガリを重ねる。その後のアガリは東3局の安居の5・10だけだったが、南3局に山田がピンフ・サンショクのツモアガリ。高目ならチャンタもついたが、13・26でも大きなアガリであることは間違いなく、これで点差は、山田23→高島33→安居21→岩沢となった。
 迎えた南4局、ラスめ脱出を目論む岩沢が中盤にテンパイ。

 すると、ここに高島も追いつく。

 だが、このままではツモか山田からの出アガリでないと点数が足りず、岩沢がツモ切ったを見逃す。すると高島のツモが望外の。当然これをアンカンし、どこからの出アガリでもOKになった。岩沢が再度をつかむがもちろん止めようがなく、高島がわずかに100点差で4昇目を挙げた。


 今節最終戦の9回戦C卓(山田△2・大貝±0・高島4昇・山内±0)。東3局に大貝が山田にチートイツ16を放銃して局面が動き始めた。
 次局、オヤの山内がドラのワンズ色を見せながら仕掛けを入れると、大貝が仕掛け返す。挟まれた山田が大貝に放銃すると、これが80。

 

 続く南1局、高島のイーシャンテンはこの形。


 この時点すでにを3枚打たれていたが、とひいてテンパイ。
 が、ここは山田が踏ん張った。高島のツモ切りを捕らえて、ラスめ脱出。

 これで並びは、大貝64→山内22→山田20→高島。ラスめに落とされた高島、南1局その2はアンコのツモリサンアンコをテンパイするが、これは流局。高島は南2局にもタンピンのテンパイを入れるが、今度は大貝が仕掛けて高島のロン牌を5枚使って8オール。

 しかし、それでも手が入る高島。南2局その2、

 これもアガリには結びつかなかったが、流局後の南3局のオヤ番では、

 このテンパイ直後のツモが。この40オールで高島が大外から一気にトップめに駆け上がった。

 南4局を迎えて点差は、高島22→大貝96→山内22→山田。5巡目、ラスオヤの山内にこのテンパイ。

 次巡のツモで少考すると、下も怖いが山内は腹を括って打でリーチを敢行した。その直後にラスめの山田が山内の打牌にチーテンを入れるも、マチカエしたが捕まり96。次局も山内のリーチに山田が刺さって60。これでとうとう山内がトップめに立った(山内38→高島22→大貝244→山田)。
 しかし、これも結局は引き立て役に過ぎなかった。最後のアガリも高島(ドラ)。



と目まぐるしく手が変化し、この5メンチャンでリーチをかけると、こちらもトップを狙う大貝がこれにで放銃し、高島再度の逆転で第1節が終了した。

(記・堀川隆司/愛澤圭次)

第34期順位戦B級 第1節 星取表 (5月18・19日/東京)

選手名
開始前
1回戦
2回戦
3回戦
4回戦
5回戦
6回戦
7回戦
8回戦
9回戦
終了時
順位
石川 稔也
S-0
===
C 
D 
D 
C 
D 
C 
===
D 
1昇
2
山内 啓介
S-0
D 
C 
D 
D 
===
C 
C 
===
C 
±0
3
安居 嘉康
S-0
C 
C 
===
C 
C 
===
D 
C 
D 
△1
7
岩沢 和利
S-0
D 
===
C 
D 
D 
===
D 
C 
D 
△1
8
大貝 博美
S-0
D 
D 
===
D 
D 
D 
D 
D 
C 
±0
4
小宮山 勤
S-0
===
D 
C 
C 
C 
D 
C 
D 
===
△1
9
亀井 敬史
S-0
C 
===
D 
C 
C 
C 
D 
D 
===
±0
5
西尾  剛
S-0
D 
D 
C 
===
D 
C 
C 
D 
D 
±0
6
高島  努
S-0
C 
C 
C 
C 
===
C 
===
C 
C 
5昇
1
山田 史佳
S-0
C 
D 
===
D 
D 
D 
===
C 
C 
△3
10
立会人:堀川 隆司/愛澤 圭次