第39期八翔位決定戦

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観戦記:平井 淳

◆◆◆ 1日目/1回戦 ◆◆◆
古川・堀井・稲毛・涌田
 古川の8オール(ピンフ・ツモ)で始まった決定戦は、東4局に涌田の牌姿の勘違いにより長引いた(アガリ逃し)ため古川がドラ入りチートイツを決めリードを広げた。

 しかし稲毛が最高形を目指した南2局【牌譜1】に堀井が逆襲の雄たけびを上げる。3巡目の打は指運なのか、それともトップ目古川の現物を残したのかわからないが、このことが堀井をトップ目に押し上げた。
 さて、稲毛の2巡目何を切るのだろう。
正解はないが、タンヤオ選好かピンフ選好で別れるのだろう。ないしを選択すればサンショクにはならないが不幸は訪れず7・14で終わっていただろう。

 南4局【牌譜2】は堀井がフリテンを引きアガりトップを決めるが、古川の河が暗示するものは何だろう。いつでもアガれる。否、アガれそうでアガれない???
(◎堀井/●稲毛)


◆◆◆ 2回戦 ◆◆◆
堀井1昇・稲毛△1・涌田0・古川0
 この半荘を決めたのは東4局。8巡目に堀井に入ったテンパイは、
前巡がくっつきから外したターツの残りである。
 これを待っていたのが稲毛で、前巡にドラを重ねて
 
としていた。101におけるリャンぺイコーは悩ましい。今回の堀井はタンピンがついており充分勝負に値するが2ハン分の28止まりならブレーキも考えなければならない。

 2回戦は1回戦の行って来いで終わった。
(◎稲毛/●堀井)


◆◆◆ 3回戦 ◆◆◆
涌田0・古川0・堀井0・稲毛0
 東1局ソウズのホンイチチートイツイーシャンテンとなった堀井が14巡目に筋を頼りにを切るとこれが稲毛の789のドラ入りサンショクにストライク(52)。2回戦のラスが響いているのだろうか。

 それでも東4局に9巡目にドラをアンコにしてリーチをかける。
 これに対し同巡にテンパっていた3着め・涌田が2巡後に追いかける。
 結果は堀井がツモアガりラス目を脱出した。涌田の果敢さが気になる。

 しかし3回戦を制したのは古川だった。「堀井38→稲毛32→古川22→涌田」で迎えた南1局10巡目、
リーチとした。すると即でを引き寄せトップめに踊り出た。

 南4局、涌田にラス抜けのテンパイが入るも丁寧に受けられ流局。
  
(◎古川/●涌田)


◆◆◆ 4回戦 ◆◆◆
古川1昇・涌田△1・稲毛0・堀井0
 堀井12←古川で迎えた東3局に涌田が10巡目にリーチとする。
 涌田も3回戦南1局の古川同様に一発でロン牌を引き寄せるがそれはリャンシャンテン時に引き入れていたではトップ目に立つとは言え余り納得のいくものではなかったであろう。

 古川5・10、堀井3・6で迎えた南2局【牌譜3】、点差は、涌田13→堀井12→古川17→稲毛。
 9巡目のトップめ・涌田。
 仕掛けの入っている堀井を見たのであろう。涌田の選択は打。あの涌田が弱気な選択をしたものである。その後を引くとまで切り出すなら素直にをツモ切れなかったのか。これが涌田に不幸を呼ぶのは牌譜の通りである。

 南3局、その涌田はラスを逃れるべく3着め稲毛との18差で8巡目にリーチをかける。
 ツモアガリを狙ったものであったろうが2巡後にを河に並べると出てきたはトップめ・古川からで並びを変えることはできなかった。

 南4局は、その古川がしっかりしめて(ピンフツモ)、連勝を決めた。
(◎古川/●涌田)

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◆◆◆ 2日目/5回戦 ◆◆◆
涌田△2・古川2昇・堀井0・稲毛0
 東1局、古川の選択が面白い。3巡目、
 打のテンパイ取りか打のジュンチャン狙いかと思ったらを切ってきた。その後のツモはでジュンチャンを最速で決めた(20・40)。

 これを7・14(タンピン)で追いかける涌田は、東4局にやっと手応えを感じるアガリをものにする。
 をアンコにしてのテンパイなため手順でを切っていたがこれを引き戻してのリーチである。リーチは要らないとの考えもあるがここは涌田の気合とスタイルがもたらしたアガリととらえるべきであろう。

 古川を10捲った涌田は、8オールでリードを広げ、3着め・堀井もラスめ・稲毛からの逃げ切りを目指し8オールをアガった後の南3局その2(涌田52→古川53→堀井74→稲毛)。稲毛に配牌からあるドラに何もくっつかないうちに手がまとまる。11巡目にテンパイ。
本人もアガれる気はしてなかっただろう堀井が2枚持つが3巡後稲毛に訪れる(20・40)。

 南4局失意の堀井に稲毛の6巡目リーチが追い打ちをかける。46差が26差になると思えばチャンスともいえるが堀井のテンパイは16巡目で打ち出される牌は稲毛のロン牌であった(60)。
 稲毛にすれば引きに行ったリーチであり、ラスは回避できるが打たれ負けの感じか。
 一方、胸をなでおろした涌田は何とかその2を流局させ星を1つ戻した。
(◎涌田/●堀井)


◆◆◆ 6回戦 ◆◆◆
古川2昇・堀井△1・稲毛0・涌田△1
 東1局に4・8をアガった涌田は、東2局8巡目にリーチ。
 これは流局に終わる。

 迎えた東3局【牌譜4】、こういう牌譜を見ると考えこんでしまう。
 をポンできた堀井は運に感謝しただろうが、をチーした涌田は何を考えていたのだろうか。前局の流局の流れを変えるべく・・・なんてことを考えたのか。4枚目のや4枚あるの行方は分からないが堀井にはつらいものがあっただろう。

 南1局【牌譜5】、稲毛に塩を送った涌田は今度は稲毛に塩をもらう。稲毛のに何ら違和感はないが涌田には甘露の雨天であったろう。あと04差である。

 そしてこの04差に対して塩を送ったのは南3局の堀井で3着め・古川まで64差でリーチ。
リーチ段階でヤマに3枚あったロン牌は堀井以外の3人に行くはずであったが稲毛のチーでヤマがずれた。
 
 これで堀井はラス目を逃れるとともに稲毛はトップ目から転落した。

 ところがどっこい、堀井の不運か、古川の幸運かはわからないがこのままでは終わらない。南4局古川は1巡目にをトイツにすると稲毛の第1打に飛びついた。
 
あとはと引き寄せ当然のようにラス目を脱した。
(◎涌田/●堀井)


◆◆◆ 7回戦 ◆◆◆
稲毛0・古川2昇・堀井△2・涌田0
 涌田3・6、古川24←涌田で迎えた東2局その2で堀井はラスめに落ちるリーチをかける。
 八翔位決定戦常連(5回目)の堀井は獲得した36期を含めて必ず△2になったというがそこから盛り返している。その気合を込めたリーチで、オヤが2昇とリードする古川であったこともその理由であろう。しかし結果は流局。局後ヤミならは拾えるがそれでは納得できないと言っていた。

 次に局面が動くのは南1局で涌田がリーチ棒を回収しトップめに立った(5・10)。
 その涌田は次局うまい手順を見せる。4巡目、
 を1枚外すのもありだが涌田は打とタンヤオ志向を見せる。それにツモが応えとくるとスライドのツモの後、ロン牌のを引き寄せて、20・40とトップを固めた。

 その後チョーマの出入りがあったが、涌田−堀井の順位は変わらなかった。
(◎涌田/●堀井)


◆◆◆ 8回戦 ◆◆◆
稲毛0・古川2昇・堀井△3・涌田1昇
 東1局【牌譜6】3巡目、古川が決めに来るリーチを打つ。
これに涌田が8巡目に追いつく。
しかし9巡目の涌田のツモがでこれは止まらない。その牌姿から申告された16に涌田は胸をなでおろしたことだろう。一方アガった古川も高めが2枚残されたことを知らないが手ごたえを感じることができなかったのではないか。

 放銃した涌田だが、東2局で自風のをポンすると速攻で12を稲毛から打ち取りラス目を脱出した。

 その後も堀井18(ピンフ)←古川、堀井30(ピンフ・ドラ1)←涌田、涌田28()←古川、涌田60(タンヤオ・ドラ2)←稲毛、涌田20(・サンショク)←古川と目まぐるしくチョーマと順位が移動する。

 大きくチョーマが動いたのは南2局【牌譜7】である。というか初めてのツモアガリである。
 古川が5巡目にカンでテンパイし、6巡目にを引く。選択はツモ切り。しかし12巡目にを引く。アガリ逃しになるが高めサンショクに渡れたともいえる。そして15巡目の堀井にポンテンが入る。
 
を引いた時にはこれで前に出られないとみていたが堀井は果敢に動いた。トップ目涌田との点差が26では28のテンパイはおいしい人参だったのだろう。
 そして4枚目のが古川の元にやってきた(マチでも8枚目)。これで古川は10戦勝利の3昇に手がかかった。

 しかし目まぐるしく動く8回戦はこれでは終わらない。その2はダンラスに落とされた稲毛に10巡目岐路が訪れる。
は生牌、は河にが2枚あるだけ。30・60が欲しい稲毛の選択肢はタンヤオ、サンアンコの2つ。稲毛の選択は大長考を入れたうえ20・40にとどまる可能性はあるがアガリ確率が高いリャンメン2組を残すものとした。次巡を引き入れると当然のリーチ。これまた一発でロン牌を引き寄せるが、安めの。それでも上下が詰まったので、まだまだ決着はわからない。

 そして南4局【牌譜8】。規程の3昇を守りたい古川は初手からオリに回る。このため6巡目までにが2枚が3枚河に並ぶ。そこで涌田に岐路が訪れる。7巡目、
 チートイツのイーシャンテン、メンツ手のリャンシャンテン。「絶対アガりたいときはチートイツは狙うな」との教えもあるが、打はまだメンツ手を諦める一打ではない。
 カンの2度受けが悪いと思わないし、マチになったとしてもでの差し込みが期待できる。更にはドラマチになっても差し込みがある。しかし涌田の選択は打。ワンズのくっつきを期待したものである。が皮肉にも次の有効ツモは12巡目の。更には2巡後まで引く。あとはにくっつけるだけである。
 一方差し込みたい堀井は無筋を選ぶがロン牌を持たない。
 さらに前局のアガリで、トップ目古川まで62となった稲毛は9巡目にチートイツのイーシャンテンとなりトップが見えてきた。そしてテンパイは17巡目。ツモはあと1回である。彼女には差し込みの発想はなかったようだ。
(◎古川/●稲毛)

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◆◆◆ 3日目/9回戦 ◆◆◆
稲毛△1・古川3昇・堀井△3・涌田1昇
 既に古川が3昇としているためこの半荘で決着することもある。古川の単独トップの場合である。一方11回戦を戦うためには古川にラスを引かせるか涌田に2連勝をさせるしかない。どういう決着を見るのであろうか。東京対局室からスリアロスタジオに場所を移した3日目が始まった。

 東1局2度受けの薄いを終盤に引き寄せた古川が14オールで先行する。次局その古川に大チャンス手が訪れる。古川8巡目、
2巡後を引きテンパイ。ただし8巡目を打っているためツモっても40オールである。が更に2巡後ドラがやってくる。とスライドさせツモれば60オールである。
 この殺気を感じたのか他3者は丁寧に受けこれを流局させた。いきなり視聴者を緊張させたことだろう。その後は東2局に堀井(ドラ2)が、東4局(タンヤオドラ2)に涌田が20オールを引き場が進み、南2局に涌田が、
  
を決める。

 南4局古川に11巡目にツモ直のリーチが入るが、
ヤマに0枚では流局するしかなかった。
(◎涌田/●稲毛)


◆◆◆ 10回戦 ◆◆◆
古川3昇・堀井△3・稲毛△2・涌田2昇
 規程の10回戦となった。延長は「●古川/−涌田」「◎涌田/−古川」の場合のみ。さてどうなることやら。

 東1局終盤、堀井にテンパイが入る。
が5枚切れていたこともあり打と高目取りとした。がハイテイはで今期八翔位戦での堀井の不調が伺える。

 最初にチョーマが動いたのは東3局で稲毛に9巡目テンパイが入る。
 
 ワンズのホンイチが見え見えだが、高ければ高いほどオレからは当たらないと涌田が手を進めるため打とすると意外なことに稲毛から「ロン」が発せられた。42は十分安いということだろうか。

 そして稲毛が期待した涌田の生命力はやっぱり強かったようだ。
の配牌に第1ツモでドラを重ねると3巡目ポン、5巡目チーとして同巡まだ差し込む意思のない堀井ので早速2着目に浮上した。

 涌田の生命力も強いが、稲毛のアガリへの意欲はもっと強いようだ。次局、
を涌田のオヤでツモアガる(13・26)。
 南1局【牌譜9】涌田にドラ2の配牌が入る。7巡目、
 千載一遇のチャンスである。トップ目稲毛まで110(稲毛107→古川03→涌田52→堀井)あるのでひとアガリでトップ目に立つことはできないが何とかアガリをものにしたい。そこで涌田の選択は打のテンパイ取らず。しかし次巡のツモはまさかの!!。そこでノベタンになった9巡目にリーチとした。
 振込み上等に堀井は真っ直ぐに手を進め13巡目にかかわらずテンパイ即リーチとする。
涌田の20・40ツモアガリでの同点トップめも見ていたのかもしれない。
 今期の堀井では・・・と思っていたがヤマ3枚のが脇に流れる中、ヤマに5枚あったの1枚が2巡後堀井の手元に踊った。これで古川・涌田は同点3着目である。

 しかしその状況も次局に一変する。
稲毛の9巡目が古川のイッツーのカンチャンに捕まってしまう(52)。
 一見交通事故のようでもあるが、(涌田に合わせた)からの切り出しに自風のトイツ落とし(2巡のツモ切りを挟む)が入っており万全の警戒が欲しかったところである。
 ラスにしたい古川が2着め、トップにしたい涌田がラスめになってしまった。

 そんな中、期待できるのはこの男である。南3局【牌譜10】、ロン牌を掴む能力が高い。と冗談はともかく堀井のリーチの意図は何であるのか。これをツモると堀井と涌田の点差は101になる。リーチ棒を投げればよいか。あとは稲毛、古川からの直撃期待、特に古川であろう。しかしよくぞハイテイでロン牌を持ってきたものだ。

 南4局、古川は13巡目ツモリスーアンコのテンパイを入れるがヤマにはなく、劇的な幕切れとはならなかった。
(◎涌田/●堀井)


◆◆◆ 11回戦 ◆◆◆
古川3昇・堀井△4・稲毛△2・涌田3昇
 二人が3昇で並び、稲毛・堀井は自由にトップを取りに行ける。涌田・古川の二人は相手にトップを取らせず、自らはラスを引かずにトップを狙えるチャンスをうかがうことになる。

 流局2局を挟み稲毛が手なり14オール(タンピン)を決めると東4局もタンヤオドラ1を7巡目にしてツモアガる。これで参ったのはオヤカブリした涌田である。一歩引けば(ラスを食う)優勝のチャンスがそれだけ遠のく。次局涌田にチャンス手が舞い込む。
 3巡目にして、
となる。ただ、ラス抜けだけを目指すわけではない涌田は、次巡を引くと打とテンパイを拒否した。次巡に振りかえた後、8巡目を引くと頭まで見えるリーチを打った。こそないが3枚1枚のリーチである。そしてやっぱり一発でロン牌を引き寄せるが安めの。いや、うれしいけどね。なんてったってこれで古川がラス目で、自身はトップ目稲毛まで僅か16である。

 南2局は涌田ドラなし役無しテンパイに対し古川ピンフ・ドラ1テンパイ。南3局は涌田1巡目チートイツイーシャンテンであったがテンパイできず、一方の古川は鳴きサンショク・ドラ1をテンパイをしたがいずれも流局した。

 南4局、古川8巡目、
のテンパイが入るが、3着め・堀井との差が20のためこれをヤミテンに受けた。確かにアガリが見えた時の涌田以外これに対抗するものはいないであろう。このため涌田がアガリに向かうポンを入れると即が古川にやってきた。
(◎稲毛/●堀井)


◆◆◆ 12回戦 ◆◆◆
堀井△5・涌田3昇・稲毛△1・古川3昇
 涌田が3・6、8オールと場を進行させると東2局その2、古川に少し悩ましげな配牌が来るが、
ツモ()が効いて8巡目にはリーチが打てた。
トップめ・涌田までは47差なら当然の選択であろう。3巡後にはあっさりを引き寄せ涌田の連荘を後悔させた(20・40)。

 次局古川が稲毛から16を加点すると東4局稲毛に4巡目テンパイが入る。
 点差(古川99→涌田30→堀井13→稲毛)を考えるとあまりうれしくないテンパイであるが致し方ない。このままリーチを打つか、はたまたがやってくれば一番よさそうなところでフリテンリーチかと思っていたら、3巡後のであっさりアガリを宣言した。どういうゲーム回しを考えているのだろうか。

 そんな稲毛は堀井24()←涌田を挟んだ南2局にその構想を披露する。
 即リーチもあるかと思ったが、打とジュンチャンを志向する。するとと引き入れ12巡目テンパイ。トップめ・古川までは103なのでヤミテンにしてのツモアガリでは届かない。それでも直撃を狙ったのだろうヤミにするとラス目涌田がリーチを打ってきた。
 涌田の河にがあり決着は如何と固唾をのむと稲毛にがやってきた(20・40+供託10)。微妙な点差だが、稲毛がトップ目に立った。なお、ペンではアガれなかったようだ。

 南2局【牌譜11】、稲毛に追加点のチャンスが来る。稲毛のテンパイは10巡目。
しかし2巡後ので打とマチを変えてしまう。このは誰にきれなかったのだろう。稲毛が見ればいいのは古川だけのはずだが。

 南3局も微妙だ。堀井のテンパイは10巡目。
 このままツモれば稲毛がオヤカブリしてトップめは古川に変わる。リーチでツモれば自らが古川に40差でトップめに立てる。そのは古川の河の2巡目にある1枚だけが見えている。古川からの直撃を目論む堀井はこれをヤミにした。13巡目稲毛からが打ち出されるが勿論スルー。15巡目堀井の手元にが訪れると堀井は想定していたとを切った(河にが0枚、が2枚、が3枚、が3枚)。が、そのが再び堀井に訪れることはなかった。流局。

 この八翔位戦を事実上決めたのが南4局その1【牌譜12】である。
 流局が許されない古川は4巡目テンパイだがリーチをかけられない。しかし次巡のツモ切りでチャンスがやってくる。あとは空切りを待つだけだ。振り込みが稲毛でなかったなら次局に三者のチャンスが残されたかもしれないが事実上の終戦である。

 次局古川との点差が188の堀井がドラ入りチートイツのリーチをかけ、これに反応した涌田がリーチ棒を投げるが、それは古川のビクトリーロードを邪魔するものにはならなかった。
(◎古川/●涌田)

 古川は父が手にできなっかった八翔位をその手に収めた。おめでとう。


第39期八翔位決定戦 成績表


12月10・11日 1月14日/東京(1月14日はスリアロチャンネルによる配信放映)

選手名
10
11
12
結果
涌田  悟 八翔位 2昇
古川 大樹 A級 4昇
稲毛千佳子 推薦 △1
堀井 統之 東京 △5


第39期八翔位戦 システム

【出場資格】
・麻将連合推薦、オープン参加選手及び連盟所属選手
・ オープン参加選手は、昨年度のマージャン101における打荘数が24ある者から各支部内で選抜。
・「天鳳予選」優勝者(「オンラインマージャン『天鳳』」にて開催)
【1次予選】
・各卓4戦(1日)を戦う。
・規定回終了時のスコア上位2名を勝ち上がりとする。
・4回戦終了時に上位2名が確定しない場合は、これが確定するまで延長戦を実施する。
【2次予選】
・2次予選シードの連盟所属選手及び1次予選通過者により行う。
・各卓6戦(2日)を戦う。
・規定回終了時のスコア上位2名を勝ち上がりとする。
・6回戦終了時に上位2名が確定しない場合は、これが確定するまで延長戦を実施する。
【準決勝】
・2次予選通過者により行う。
・各卓6戦(2日)を戦う。
・6回戦終了時に単独で2昇以上の首位者が決定戦の出場資格を得る。
・6回戦終了時に単独で2昇以上の首位者が発生しなかった場合は延長戦を実施し、7回戦以降はその回の開始時の首位者のスコア+1昇に単独で到達する者が発生するまで延長戦を実施する。
・「初めて、4者同スコアで決着権がある状態」となった場合は、その一戦の終了時の単独首位では決着としない。
  ただし「再度、4者同スコアの状態」となった場合は、同戦終了時の単独首位で決着とする。
【決定戦】
・八翔位及び準決勝通過者により行う。
・10戦(1日4戦)を戦う。
・10回戦終了時に単独で3昇以上の首位者を優勝とする。
・10回戦終了時に単独で3昇以上の首位者が発生しなかった場合は延長戦を実施し、11回戦以降はその回の開始時の首位者のスコア+1昇に単独で到達する者が発生するまで延長戦を実施する。
・「初めて、4者同スコアで決着権がある状態」となった場合は、その一戦の終了時の単独首位では決着としない。
  ただし「再度、4者同スコアの状態」となった場合は、同戦終了時の単独首位で決着とする。