第13回 マージャン101チャンピオンズマッチ

 観戦リポート | チャンピオンズマッチ座談会

観戦リポート:

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第13回マージャン101チャンピオンズマッチ座談会

取材・文:木村 由佳さん

 2016年10月9日、「マージャン101チャンピオンズマッチ」が柳・八重洲店で行われました。普段、イン東京、イン大阪、イン仙台、イン新潟で打っているアマチュア選手から選抜された8名が戦い、小田宏一さん(麻将連合)が優勝されました。
 チャンピオンズマッチ初参加で優勝した小田さんに、対局直後のまだ興奮冷めやらぬ中、お話を伺ったので、その様子をお伝えします。周りにいた皆さんも、手伝ってくださいました(小田さんは大阪の方なので、関西弁で脳内再生しながら読んでくださいね)。

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―――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちを聞かせてください。
小田「いや〜最後にツイてましたわ。それだけですね。あとはひたすら耐えてました」

―――303評価の最終戦開始時のスコアは桑原俊之さん(東京)+6、野内千賀子さん(仙台)0、小田宏一さん(大阪)0、古川大樹さん(東京)△2。古川さんには優勝の可能性はなく、野内さんと小田さんは自分がトップで桑原さんがラスなら優勝(追い付き有利)という状況でした。その、桑原さんとのトップラス条件を見事にクリアしたわけですが、勝負を決めた局のことを教えていただけますか?
小田「オーラスでオヤは古川、南家・小田、西家・桑原、北家・野内という座順でした。点差はトップ目の野内さんと自分が02差、ラス目の桑原さんと3着目の古川さんも02差ですから、ツモアガリはできず、桑原さん以外からの出アガリはできないという状況です。ツモるとオヤかぶりで古川さんをラスにしてしまうからです。
 ドラのは早々に切り飛ばされ、5巡目に自分の手牌が、
ここで何を切るか?です。場況は、桑原さんの第1打が、オタ風のをポンしてチャンタ気配。これくらいしかない状況で、自分はを切りました。ツモアガリが出来ないのであれば、リャンメン待ちでなくてもよく、むしろ愚形の方がいいくらいです。ラス目の桑原さんはアガってラス抜けすれば優勝ですから真っ直ぐアガリに向かいます。その現物待ちになればアガリになる可能性が高いと思いました」

―――桑原さんはどんな手だったんですか?
桑原「チャンタです。最終的にイーシャンテンでした。」
 
―――で、小田さんの手は思い通りに進んだのでしょうか?
小田「ところがを引いてしまうんですわ。で、その間に桑原さんが河にはが。そしてそこに上家の古川さんからが出ましたがスルーしました。
 これはチーテン取らずです。はマチにしたいので、今手を出すべきやない、と思いました。そして直後のツモが!チャンタ気配の下家の桑原さんにを勝負!そして桑原さんがツモ切ったのがでした。よく勝てたと思いますわ」

―――優勝の目のない古川さんはオーラスのオヤとしてどんな風に打ってたんですか?立会人の小川隆さん(A級)は、去年もそうでしたが、最終戦開始前に「優勝の可能性のない人は、普通にトップを目指して101のマージャンを打ってください」と言いましたよね?
古川「タンピンサンショクのイーシャンテンですよ。テンパイしたらラス落ちになるリーチ棒を出して60オールツモりに行くつもりでした(笑)」
小田「えっ!? 古川さんがリーチ棒出してラス落ちしたら、流局でも桑原さんが優勝ですやん。ホンマに針の穴を通すようなアガリやったんですね」

―――そもそも、なんで今回、小田さんがチャンピオンズマッチに出ることになったんですか?チャンピオンズマッチは「より多くの人に101の対局をしてもらう」という主旨なので、イン東京からの選手は2人とも、101歴がまだ1年未満の人なんですけど。
大原「涌田さんが子供の運動会やったからです」
小田「そうそう。昨日、麻将連合の20周年のパーティーがありまして、ちょうど東京に来ることになってましてね、『その次の日に101のチャンピオンズマッチがあるけど、涌田さんが運動会で出られへんから出るか?』言われて、ほな出ますわ、と」

―――今日、雨ですから、涌田さんとこ運動会中止でしょうね。うち(木村)も子供の運動会が中止になったからここに観戦とインタビューに来たわけですが。小田さんの優勝は、実にいろいろなことがうまくかみ合って実現した、と言えますね。
小田「今日、5戦戦って、桑原さんは3回もトップ取ってるのに優勝できなくて、最後に1回トップ取っただけの自分が優勝して、ホンマによう優勝できたなあ、と思います」

―――101では初タイトルですよね。八翔位戦には出ておられますけど。
小田「そういえば初タイトルですね」
大原「認定プロになるためのポイントに加算してもらったら?友好団体のタイトルやから、明村プロの八翔位みたいに」
周囲「せやせや」
小田「加算してもまだリャンシャンテンくらいですけど、数えてくれるかなあ……。まあ勝ててよかったですわ」

―――そう言えば、昨年は山舗徹さん(日本プロ麻雀協会)が優勝され、2年連続大阪代表の優勝ですね。田村洸さん(麻将連合)もいますし、大原泰孝さんの主催しておられる「やすべえリーグ」の皆さんが101で好成績です。さすがですね。
大原「私本人は、今日も途中で負けてしまいましたが」

―――大原さんは昨年に続いて私らと交流戦(リタイアになった選手と、観戦しない人との対局。決勝卓の横で行う)打ってくれましたね。交流戦と言えば、今年はイン新潟からの選手2人(菊池晃弘さん・坂上克也さん)は決勝卓に残れず交流戦でした。昨年は新潟からの菊池さんと服部さん、2人とも決勝卓だったのに、残念でしたね。
菊池「今日はダメでした。昨日東京に来て、イン東京に参加して、そこではよかったのですが、今日につなげられませんでした」
坂上「自分は今回初参加でしたが、厳しかったです。特に3回戦、小田さんに80を放銃してしまうなどいろいろ、放銃が多かったと反省しています。また頑張ります」

―――イン新潟の活動は活発なんですか?
菊池「平井淳さん(A級)が今、新潟に単身赴任で来ておられますから、平日でも連絡を取り合って夜に101ルールで打ったりしています。仲間が雀荘の店長になって場所も確保しやすく、環境はいいと思います。また来年に向けて頑張りたいです」

―――日ごろ会う機会のない選手同士が会えて、闘えて、よかったですね。詳しい観戦記が発表されたら、またそれをもとにいろいろお話を伺いたい気がします。
 改めて、小田さん、おめでとうございます。



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(後記)
 今回、桜井一幸さん(仙台)と、3年連続チャンピオンズマッチの決勝卓に残った野内千賀子さん(仙台)にもお話をうかがいたかったのですが、時間がなくてインタビューできず、すみません。
 交流戦にはイン東京の菊池一隆さんと自分(木村由佳)が交替で参加し、新潟の2選手と、大阪の大原泰孝さんと打ちました。
 ちなみに、大原さんはその翌日に開催された麻将連合の「オータムカップ」に参加して、優勝なさいました。
 イン東京は選抜されるのが大変で、もう自分が選抜されるチャンスはなさそうですが、いろいろな方がチャンピオンズマッチに出られるのは素晴らしいことだと思います。また来年が楽しみです。

(了)